【精油の力】心身に働く4つのルート|作用と禁忌を知って安全に活用しよう

精油の香りをかぐとリラックスしたり、スッキリとした気分になることがあります。
これは精油ごとに独自の成分を持っているため、それぞれ独特の香りと効用が生じるからです。

精油の持つ力によって心身に働く作用、心身への精油成分の働き方、症状別の禁忌などをまとめました。

目次

精油の作用と意味

精油にはさまざまな作用がありますが特に重要な作用をまとめました。

鎮静作用

神経系を鎮静させて心身をリラックスさせる作用
ラベンダー、カモミール・ローマン など

鎮痛作用

痛みを和らげる作用。
ラベンダー、ゼラニウム など

消化・食欲増進作用

胃腸の消化を高めたり、食欲を増進する作用。
一般的に柑橘系の精油は消化器官のいろいろな不快症状に効果的です。
オレンジスイート、グレープフルーツ、レモン、ベルガモット など

ホルモン調節作用

ホルモンのバランスを調整する作用
クラリセージ など

去痰作用

痰を排出を促す作用
ユーカリ、ローズマリー など

強壮作用

身体の各部や全身の働きを活性化し、強化する作用
ユーカリ、ローズオットー など

免役賦活作用

免役のはたらきを強め、活性化する作用
ラベンダー、ティートリー など

利尿作用

尿の排泄を促進する作用
ジュニパーベリー、ユーカリ など

収れん作用

皮膚を引き締める作用(アストリンゼント作用)
パチュリ、サイプレス、フランキンセンス、メリッサ など

保湿作用

皮膚に潤いを与え、乾燥を防ぐ作用(モイスチャー作用)
ローズオットー、ネロリ、ゼラニウム、カモミール・ローマン など

抗菌作用

細菌の増殖を抑え、感染を予防する作用
ラベンダー、ペパーミント、レモングラス など

精油成分が心身に働く4つの吸収ルート

①嗅覚からのルート

このルートは精油成分が体内に直接入ることはなく、嗅ぐことによって脳に直接、香りの情報が電気的信号(神経インパルス)として伝わります。

嗅覚を通じて香りが記憶と結びつき、潜在意識に働きかけてヒーリング作用をもたらします。

気持ちが落ち着く
元気になる
心身のバランスを整える

精油成分を嗅ぐ

鼻の奥の空間に存在する嗅上皮という粘膜の嗅毛に精油成分がキャッチされる

その情報は嗅細胞の刺激となって電気的信号(インパルス)に変換される

嗅神経を伝わるインパルスが嗅球嗅索を通って大脳辺縁系へ送られる

大脳皮質の嗅覚野で認知される

心地よい香りは大脳辺縁系に直接働きかけて、心地よい記憶を引き出します。

精神を安定させる
自律神経や内分泌の働きを整える

などの効果があります。

②皮膚からのルート

精油をブレンドしたトリートメントオイルを皮膚に塗布すると、精油成分は分子量が小さいので、表皮のバリア機能を通り抜けて真皮にまで届いて吸収され、毛細血管やリンパ管を通じて精油成分は全身に運ばれ、組織や器官に働きかけます。

経皮吸収を促進させるポイント

皮膚温度を上げる
皮膚の角質層の水分量を多くする
塗布後の部位を密閉する

③呼吸器からのルート

呼吸により精油成分を吸入すると、成分の一部が鼻の粘膜にわずかながら吸収され、血管に入ります。

さらに肺では肺胞の膜から血管に入るルートもあり、精油成分が体内を循環します。

吐く息でほどんど出て行くので効果は経皮吸収の10分の1ほどになります

精油の成分によっては去痰作用やせきを鎮める作用が働く場合があります。

④消化器からのルート

精油を口から取り入れた場合、消化器などの粘膜から血管に入り全身を巡ります。内服した精油の全てが吸収されるので肝臓や腎臓に悪影響を及ぼす危険性があります。

他のルートに比べて多量の精油成分が体内に入ることになるので、精油を内服することは医学的な専門知識がないと非常に危険であり、謝って飲むことのないように注意が必要です。

アロマテラピーの禁忌

身体の状態や精油の特性によって使用できない場合があります。
以下の症状がある場合に使用できない精油になります。

症状別の使用できない精油

妊娠初期

原則精油の使用は控えた方が良く、特に以下の精油は注意しましょう
カモミール、ラベンダー、ローズ

妊娠中期・後期

アニス、アンジェリカ、キャロットシード、クラリセージ、クローブ、サイプレス、シダーウッド、シナモン、ジュニパー、ジャスミン、セージ、タイム、バジル、パルマローザ、フェンネル、ペパーミント、メリッサ、ユーカリ、ラベンダー、レモングラス、ローズマリー

高血圧

ペパーミント、ユーカリ、ローズマリー

てんかん

シダーウッド、セージ、フェンネル、ペパーミント、ユーカリ、ローズマリー

腎臓障害

ジュニパー、フェンネル、ブラックペッパー

敏感肌

オレガノ、クローブ、サイプレス、シナモン、ジュニパー、ジンジャー、タイム、ティートリー

飲酒時

クラリセージ

光毒性

皮膚に塗布した後で強い紫外線を浴びると、皮膚の炎症や色素沈着を起こす毒性があるものなので、塗布後12時間は紫外線をさけるようにすること

アンジェリカ、オレンジ、グレープフルーツ、ベルガモット、マンダリン、ゆず、レモン

妊娠中でも使用できる精油

妊娠初期に比べると妊娠後期では使用できる精油の種類は増えますが、妊娠中は全体として通経作用(月経を起こさせる作用)、エストロゲン様作用、ホルモン様作用のあるものには注意ましょう。

安心してアロマテラピーを楽しむために、使用できる精油を覚えておくと便利です。

妊娠中に使用できる精油

グレープフルーツ、スイートオレンジ、ベルガモット、マンダリン、レモンティートリー、ローズウッド

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